サポートクルーの役割
ウルトラマン フロリダでは、選手1名につき大人2名以上(最大4名)のサポートクルーが必要です。
サポートクルーは、レース中のサポートカーの運転や選手へのエイド提供など、様々な仕事をこなす必要があります。
また、レース当日だけでなく、前々日の選手登録、前日の競技説明会、レース後のアワードへの出席も必須となりますので、日本から同行する場合は選手とほぼ同じスケジュールで動くことになります。(最低10~11日のお休みが必要)
サポートクルーの主な仕事
サポートクルーの主な仕事をご紹介します。
選手と同等、もしくはそれ以上に肉体的負担、精神的負担がかかる仕事になります。
サポートカーの運転
サポートチーム(最大4名)のうち、2名が運転できる(有効な免許証を所持している)必要があります。
メインドライバーがなにかしらの緊急事態で運転できない状況になっても、サブドライバーがサポートカーを運転できるようにしておかなければいけません。
日本から同行いただく場合には、国外運転免許を取得いただく必要があります。
大会事務局や他チームのサポートクルーとの連携 (英語が堪能であること)
サポートチームのうち1名は、英語でコミュニケーションをとれることが必須となります。
大会規定では、「チームのうち “選手” もしくは “サポートクルー” のうち1名が英語が堪能であること」と記載されていますが、実際に英語でのコミュニケーションスキルが求められるのは “サポートクルー” です。(“選手”として参加した私は英語からきしですがなんとかなりました)
レース前々日の選手登録時に、サポートクルー代表者の連絡先となる携帯番号(アメリカ国内で使用可能な番号)を大会事務局に申告します。(今回は現地(オーランド観光のガイド)の方の携帯番号を申告)
大会事務局は各チームの代表者の連絡先をリスト化し、印刷して各チームに配布します。
レース期間中はこのリストを元に電話がかかってきます。
実際にかかってきた電話の内容をいくつか挙げます。
- (バイクパート時に大会事務局から)一時停止を守っていない選手が多い。必ず片足を地面に着けて停止するよう、選手に伝えてください。
- (バイクパート時に大会事務局から)〇km ~ 〇km の区間で、犬が首輪のついていない状態で放されているので、走行時は注意するよう選手に伝えてください。
- (バイクパート時に他チームから)あなたの選手のバイクのテールライトが消えている。点けなおすよう選手に伝えてください。
- (ランパート時に大会事務局から)暑いので、追加補充用のロックアイスを事務局から支給しています。受け取りを希望しますか?
また、上でも書きましたが連絡をとる手段として「アメリカ国内で使用(通話)可能な携帯電話」を準備する必要があります。
コース誘導
バイクパートおよびランパートの選手誘導もサポートクルーの仕事です。
特にバイクパートは1日目が145km、2日目が275km といずれも長距離で、道を間違えると制限時間内の完走が危うくなります。
公式では、全ての分岐にコース案内(矢印)が立っているとアナウンスされていますが、すべてのポイントに設置されてはおらず、また看板が小さく見落とす可能性もあるので、選手が正確にコースを辿れるようにサポートクルーがガイドする必要があります。
ウルトラマン フロリダ 2024 では、レース2週間前にコースデータが公開されましたので、それをGPXデータ形式でダウンロードし、サイクルコンピュータにインポートすることができました。
Day 1 Bike – https://ridewithgps.com/routes/41724153
Bike 2 Bike – https://ridewithgps.com/routes/45324440
Day 3 Run – https://ridewithgps.com/routes/45399875
そのため、サポートクルーのガイドが無くても道を間違うことはありませんでした。
ただ、途中でサイクルコンピュータのバッテリーがなくなり、立ち往生している選手を見かけましたので、使わない機能をオフにしたり、モバイルバッテリーを持つなどの対策は必要だと思います。
各ポイントを示した紙の地図(数十枚)もカラー印刷された状態で配布されました。(コースデータと一緒にPDFでも配布されます)
GPSのコースデータには載っていない、トイレが使えるポイントなどがマークされているため、GPSのコースデータと併用してサポートプランを検討しました。
エイドの提供
ウルトラマン フロリダ では、公式のエイドステーションがありません。
サポートクルーは、選手より先回りして安全な場所に車を停め、エイドステーションを提供します。
スイムパートでのカヤックでの伴泳 (エスコート)
スイムパートでは、カヤック1台の伴泳 (エスコート) が義務付けられています。
カヤックは大会事務局からレンタルされます。
カヤック漕者は、エントリー時に大会ボランティア (有料 : 150USD)に依頼するか、サポートクルーに依頼することができます。
カヤック漕者の主な仕事は、数キロ先にあるブイに向かって正しく泳者を誘導することと、補給食や飲み物を選手に提供することです。
大会ボランティアに依頼した場合は英語でコミュニケーションをとる必要があります。日本語しか話せない私は、水上でコミュニケーションを取れなくなるのが怖いので、今回は日本から同行するサポートクルー(カヤック経験あり)に伴泳をお願いしました。
そのため、サポートクルーにはカヤック用のウェア(ウエットスーツなど)を持参いただきました。
バイクパートでのメカニック
バイクトラブル(パンクや故障)が発生した時などに対処できる技術と知識があるのが望ましいです。
ランパートでの伴走
ランパートでは選手と並走することができます。
スタートからゴールまで常に並走して、なるべく選手の足を止めないようにドリンクや補給食を渡し続けるといったサポートも可能です。(ただし選手の前に出て引っ張ることは禁止されています)
3日目で疲れが溜まっているランパートでは、伴走者の力が大きく働きます。どのチームも大半の区間で並走していました。
私も伴走していただくため、サポートクルーにはラン用のギア一式を持参いただきました。
一人目のサポートクルー
リモートコーチングでお世話になっている、御殿山トライアスロンクラブの平田コーチに同行いただけないかご相談をしたところ、快諾いただけました。
宮古島の荒れた海でカヤックの練習をしてきてくださったり、初海外旅行となる私のケアを細かくしていただいたりと、レース中だけでなく旅程全般を通して最高のサポートをしていただきました。
※お支払いしたサポート費用については記載を控えます。
二人目のサポートクルー
平田コーチが以前フロリダでお世話になった「オーランド観光」に滞在中の日本語ガイド兼サポートクルー業務をお願いしました。
見積りや申し込みなど全てメールでやりとりしましたが(電話もできます)、スケジュールの変更やレンタカーの相談にいつも快く応じていただき、不安を払拭した状態でレースに臨むことができました。(緊急時に備えてサブのガイド担当者を確保いただけたのが特に安心できたポイントでした)
今回ご担当いただいたガイドの方には、主に通訳とサポートカーの運転をお願いしました。とても気さくな方で、献身的にサポートクルーとして尽くしてくださいました。
当初、二人目のサポートクルーも日本で探そうか迷いましたが、結果として「オーランド観光」に依頼して良かったです。
今回の日本語ガイドとサポートクルー費用は 738,235円 (5,100.00USD) でした。(今回の件でサポートクルー業務の大変さがばれてしまったので、次回以降は料金が上がる気がします笑)
項目 | 数量 | 価格(USD) |
02/04/24 | 空港でレンタカー・アシスト、空港送迎 / CLERMONT | 485.00 |
02/04/24 | Rent Car 予約代行 | 40.00 |
02/07/24 | 日本語ガイド 4時間チャーター (移動時間含む) | 310.00 |
02/08/24 | 日本語ガイド 4時間チャーター + 移動時間 | 375.00 |
02/09/24 | 日本語ガイド 14時間チャーター | サポートクルー業務 | 1,025.00 |
02/10/24 | 日本語ガイド 14時間チャーター | サポートクルー業務 | 1,025.00 |
02/11/24 | 日本語ガイド 14時間チャーター | サポートクルー業務 | 1,025.00 |
02/12/24 | 日本語ガイド 4時間チャーター + 移動時間 | 375.00 |
02/13/24 | 空港送迎 / CLERMONT + レンタカー返却 | 440.00 |
小計 | 5,100.00 |