SPECIALIZED SHIV EXPERT には電動コンポ (シマノのアルテグラ) が搭載されています。(バイクのスペックはこちらで紹介しています)
シマノから配布されている「E-TUBE」というアプリケーションを使用することで、電動コンポのファームウェアを更新したり、電動シフトの設定を細かく変更することができます。
「E-TUBE」のダウンロードから電動シフトの設定まで、実施したことを書き留めます。
「E-TUBE」アプリの種類
シマノからリリースされている「E-TUBE」と名がつくアプリは数種類あります。(2024年2月時点)
https://bike.shimano.com/ja-JP/e-tube/project/forwindows.htmlバージョンアップ情報(2024年2月時点)
- 2023年10月19日Ver.5.2.3
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.2.3をリリースしました。
■その他
・画面表示をより使いやすくしました。
・確認されていた不具合を修正しました。- 2023年8月24日Ver.5.2.2
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.2.2をリリースしました。
■不具合対応
・DU-EP600/DU-EP600-CRG/DU-EP801/DU-EP801-CRGとバッテリーの互換の表示に関する不具合を修正しました。- 2023年7月20日Ver.5.2.1
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.2.1をリリースしました。
■その他
・確認されていた不具合を修正しました。- 2023年6月1日Ver.5.2.0
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.2.0をリリースしました。
■機能変更
- Windows 8.1への対応を終了しました。
- ドライブトレインの歯数設定の自由度を改善しました。
■その他
- 画面表示をより使いやすくしました。
- 確認されていた問題を改修しました。- 2023年4月20日Ver.5.1.7
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.1.7をリリースしました。
■改修内容
SM-PCE02のファームウェアアップデートに関する問題を改修しました。- 2023年3月31日Ver 5.1.6
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.1.6をリリースしました。
■機能変更
・DU-EP801/600の上り坂での反応性と変速タイミングの設定可能範囲を広げました。
・接続されている他社製システムの情報を表示する機能を追加しました。
■その他
・ユーザーインターフェイスを改善しました。
・確認されていた不具合を修正しました。- 2022年10月31日Ver 5.1.2
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.1.2をリリースしました。
■新規機能追加
・新製品EP801/EP600シリーズに搭載された新機能に対応しました。
■その他
・ユーザーインターフェイスおよび、確認されていた不具合等を修正しました。- 2022年6月30日Ver 5.1.0
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.1.0をリリースしました。
■新規機能追加
・新製品 R7150シリーズに対応しました。
■機能変更
・ヘルプタブにてエラー/ワーニングコード説明用のWEBマニュアルリンクを追加しました。
■不具合対応
・その他、ユーザーインターフェイスおよび、確認されていた不具合を修正しました。- 2022年6月1日Ver 5.0.4
E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.0.4をリリースしました。
・Windows11に対応しました。
・エラーチェック後に出力されるPDFレポートを適正化しました。
・ユーザーインターフェイスを改善しました。
・確認されていた不具合を修正しました。- 2021年12月21日Ver 5.0.3
■新規機能追加
・繁体字に対応しました。
・ドライブユニットに保存されたエラーログを消去する機能を追加しました。
・ドライブユニットのエラーコードのうち特定のコードに外部リンク情報を追加しました。
■機能変更
・改造検知の機能を強化しました。
■不具合対応
・その他、UI(ユーザーインターフェイス)および、確認されていた不具合を修正しました。- 2021年11月24日Ver 5.0.2
ST-R9270/ST-R8170のファームウェアのバージョンがVer. 4.0.2以下のとき、一部のユニットでリアディレーラーとデュアルコントロールレバーのペアリングができない事象が確認されています。
ペアリングができない場合は、下記いずれかのアプリケーションを用いて、ST-R9270/ST-R8170のファームウェアのバージョンをVer. 4.0.3以上にアップデートしてください。
*E-TUBE PROJECT Professional Ver.5.0.2以上、もしくはE-TUBE PROJECT Cyclist Ver.5.0.2以上 各アプリケーションによるファームウェアのアップデート手順は下記のとおりです。
E-TUBE PROJECT Professionalを用いた手順
*SM-PCE02を用い、PCとデュアルコントロールレバーを有線で接続して、ファームウェアをアップデートし、その後ペアリングしてください。
*SM-PCE02をお持ちでないお客様は購入された販売店または代理店へご相談ください。
Update:https://si.shimano.com/iUM/7J4WA/update/toc_task_nnp_xs2_g4bPairing:https://si.shimano.com/#/ja/iUM/7J4WA/pairing_process/TOC_PAIRING_PROCESS- 2021年9月1日Ver 5.0.1
■新規追加機能
・新製品(R9250/R8150シリーズ)に対応しました。
・DU-EP800のアシストモード表示切替/プロファイル名称の変更に対応しました。
・リアディレーラーが正しい変速位置からずれた場合に補正する機能を、エラーチェック機能に追加しました。
・PDFレポートにロゴ画像を追加できるようになりました。
・接続時にシマノが動作保証していない設定のドライブユニットを検出した場合、通知する機能を強化しました。
■互換性対応
・SM-PCE1、SM-BCR2は互換性がありません。
SM-PCE02をご使用いただくか、旧バージョン(E-TUBE PROJECT for Windows V4)をご使用ください。
・Windows7ではご使用いただけません。旧バージョン(同上)をご使用ください。
■機能変更
・ヘルプ画面をブラウザに移行しました。
・アプリ名を「E-TUBE PROJECT Professional」に変更しました。
・SC-E6100の内蔵バッテリーの残量がない状態でエラーチェックをした場合に表示される文言を修正しました。
・その他画面表示や文言を改修しました。- 2021年3月31日Ver 4.0.4
「E-TUBE PROJECT for Windows V4(Ver. 4.0.4)」は下記のとおりアップデートされます。
1)「ライト/アクセサリー電源端子の出力設定」を設定できるようにしました。
2)メンテナンスタブのエラーログの表示方法を変更しました。
3)サービスレポート作成中に、進行状況バーを表示する新しいウィンドウが出るようになりました。
4)ライトの残り照射時間を現在の設定値よりも短く設定可能。- 2020年12月7日Ver 4.0.3
SM-BCR2をご利用のお客様が「E-TUBE PROJECT for Windows V4(Ver. 4.0.2)」で自転車の設定を行うと、作業終了後、自転車の操作ができなくなる問題を修正しました。
E-TUBE PROJECT Professional
- E-TUBE の バージョン 5 以降の名称です。
- Windows のみに対応しています。
- 最新バージョンは “5.2.3” で、シマノのページからダウンロードできます。
- Windows PC と バイクを、Di2充電アダプタを兼ねた「SM-PCE02」で有線接続して使用します。
E-TUBE PROJECT (Normal)
- E-TUBE の バージョン 4 以前の名称です。
- Windows のみに対応しています。
- 最終バージョンは “4.0.4” で、シマノのページからダウンロードできます。
- Windows PC と バイクを、Di2充電アダプタを兼ねた「SM-BCR2」で有線接続して使用します。
E-TUBE PROJECT Cyclist
- 以前は「E-TUBE PROJECT for mobile」という名称でした。
- Android と IOS に対応しています。Google Play や App Store からダウンロードできます。
- スマートフォン と バイクを、ワイヤレス(Bluetooth)接続して使用します。
- 使用するには、コンポーネントのいずれかにワイヤレスユニットが含まれている必要があります。
(ジャンクションAのボタンを1秒程押した時、緑と赤のLEDが点滅すればワイヤレスユニットが含まれています)
https://si.shimano.com/ja/um/7J4MW/LIST_OF_MODELS
E-TUBE RIDE
- Android と IOS に対応しています。Google Play や App Store からダウンロードできます。
- スマートフォン と バイクを、ワイヤレス(Bluetooth)接続して使用します。
- ファームウェアのアップデート機能や電動シフトの設定機能はありません。
- ケイデンスやスピード、ルートなどを表示するといった、サイクルコンピュータに近い使い方をします。
E-TUBE のインストールとバイク接続
SHIV EXPERT のコンポーネントにワイヤレスユニットは含まれていません。また、付属している Di2充電アダプタは「SM-BCR2」です。
そのため、バイクとの接続方法は「”Windows PC “に “E-TUBE PROJECT (Normal) V4.0.4″ をインストールし、”SM-BCR2” で有線接続する」となります。
E-TUBE を起動する
Windows にインストールした「E-tube Project Normal V4」を起動します。
起動時に毎回、新しいバージョンへのアップグレードを促すメッセージが表示されますが「キャンセル」をクリックします。
※「OK(ENTER)」を選択すると、E-tube のバージョンが5になってしまい、SHIV EXPERT 付属の Di2充電アダプタ「SM-BCR2」が認識されなくなってしまいます。誤ってバージョンアップした時は、E-tube を削除後に “E-TUBE PROJECT V4.0.4” を再度インストールします。
この画面に切り替わったら、Windows PC と バイクをDi2充電アダプタ「SM-BCR2」で接続します。
バイクと接続する
SPECIALIZED SHIV EXPERT の Di2充電口 (ジャンクションA) は、ダウンチューブの補給食入れを外した
赤丸のあたりにあります。
蓋がされているので、
蓋を開け、「SM-BCR2」の端子を挿しこみます。
Windows PC 側には、USB-A端子を挿し接続します。
E-TUBE の操作
E-TUBEがバイクを認識すると、Di2バッテリーへの充電を停止される旨のメッセージが表示されます。
「OK (ENTER)」をクリックします。
E-TUBEとの接続中に Di2バッテリーが切れると、変速ができなくなるなどのトラブルが発生するそうです。十分に充電がされた状態で接続しましょう。
電動コンポーネントが認識されるまで待ちます。
操作を終了する場合、画面左上の「切断」から終了するようメッセージが表示されます。
操作を終了する時(バイクからケーブルを抜く時)は、左上の「切断」を必ずクリックしましょう。
ファームウェアの更新
更新するファームウェアがある場合、「アップデート」タブに表示されます。
更新する場合は「全てを選択 (ENTER)」をクリックします。
続いて「アップデート (ENTER)」をクリックします。
進捗がパーセンテージで表示されますので、完了するまで待ちます。
アップデート完了後、ケーブルを外して1分以上待ってから再接続するようメッセージが表示されますので従います。
シフトスイッチ の設定変更
E-TUBEに再接続し、「カスタマイズ」タブをクリックします。
今回はハンドル側のスイッチの割り当てを逆にしてみました。
変更前:X → リア シフト ダウン Y → リア シフト アップ
変更後:X → リア シフト アップ Y → リア シフト ダウン
左下の「確定 (ENTER)」ボタンをクリックして設定変更完了です。
シンクロナイズドシフトの設定変更
「カスタマイズ」タブの画面左にある「シンクロナイズドシフト」をクリックします。
画面右に、フロントの歯数、リアの歯数、シフト間隔が表示されています。もし異なる場合は修正します。
問題なければ、「次へ (ENTER)」をクリックします。
任意の設定を行うことができます。
- セミシンクロナイズドシフト
→ 「フロント」ギアを変更した時、「リア」ギアを指定した枚数分、自動で変更してくれます。 - シンクロナイズドシフト
→ 「リア」ギアのスイッチ操作だけで、「フロント」ギアと「リア」ギアを自動で変更してくれます。
今回はデフォルトの設定を利用するので、特に変更は行いません。
以上でE-TUBEでの設定は完了となります。
画面左上の「切断」をクリックして、バイクからケーブルを取り外します。
バイク側の設定
引き続き、バイク側での作業です。
シフトモード変更 (シンクロナイズドシフトを有効にする)
シンクロナイズドシフトを使用できるようにするには、バイク側でシフトモードを変更する必要があります。
シフトモードは3種類あります。
1.マニュアルシフト ← デフォルト
2.セミシンクロナイズドシフト (S1)
3.シンクロナイズドシフト (S2)
シフトモードを変更するには、Di2充電口 (ジャンクションA) のボタンを2回連続で押します。(ダブルクリック)
ダブルクリックすると、緑と赤のランプが複数回点滅します。
ダブルクリックするごとに、点滅回数が1回→2回→3回→1回→2回 と変わっていきます。
点滅回数によってモードが変わります。
1回点滅 マニュアルシフト
2回点滅 セミシンクロナイズドシフト (S1)
3回点滅 シンクロナイズドシフト (S2)
となります。
今回はシンクロナイズドシフトにしたいので、3回点滅するまでダブルクリックを繰り返します。
https://si.shimano.com/ja/um/71J0B/71J0B_how_to_operate-body-2
バッテリー残量とシフトモードの確認方法
「Di2バッテリーの残量」と「現在のシフトモード」は、簡単に確認することができます。
シフトスイッチのどれかを長押し(0.5秒以上) して、Di2充電口 (ジャンクションA) のランプを確認します。
始めにバッテリー残量が表されます。
緑点灯 (2秒間) → 100%
緑点滅 (5回) → 50%
赤点灯 (2秒間) → 25%
赤点滅 (5回) → 0%
次に現在のシフトモードが表されます。
1回点滅 マニュアルシフト
2回点滅 セミシンクロナイズドシフト (S1)
3回点滅 シンクロナイズドシフト (S2)
https://si.shimano.com/ja/um/71J0B/71J0B_how_to_operate-body-4
RDプロテクション機能
電動コンポには、転倒などで強い衝撃をうけると自動で回路が切断される機能があるそうです。(リアディレーラーが作動しなくなる)
その場合、Di2充電口 (ジャンクションA) のボタンを5秒以上押し続けることで復旧ができるそうです。
https://si.shimano.com/ja/um/71J0B/71J0B_how_to_operate-body-3
動作確認
設定が完了したら、想定通りにギアチェンジができるようになっているか確認しましょう。