Ultraman Florida 2024 – Day1 Race Report (レース1日目)

Ultraman_Florida_2024

起床~準備

4時半に起床、お餅を1つとベーグルをいくつか食べます。
ホテルの製氷機の氷をクーラーボックスに詰めて、5時15分にホテルを出発、5時半ごろにウォーターフロントパークへ到着しました。

Day1 スイム 10km (6.2miles)

スタートまでの予定は
 5:30 – 6:00 選手のチェックイン
 6:30 選手集合写真の撮影
 6:30 – 6:45 競技説明
 6:45 カヤックスタンバイ
 7:00 スタート
となります。

日の出は7時頃。まだ暗い中チェックインを行います。

チェックイン完了後、緊張の中スイムの準備を進めます。
今回、寒さ対策でホットクリームやラノリンを塗ろうと持ってきていましたが、練習で試せなかったのでやめておきました。同様の理由で、エマージェンシーシートをお腹に巻くのもやめておきました。

いつものレース通り、ワセリンを首元と脇に塗ります。

準備を終えた選手が集まり、段々賑やかになってきました。

選手全員が揃ったところで、記念撮影です。

そのままレースディレクターのJenさんを囲んで、スタート前のルール説明を受けます。

この頃、平田コーチはカヤックの準備中。

緊張していて、カヤックの色やコーチの恰好を覚えるのを忘れていましたが、頭にケミカルライトをつけた私をコーチに発見してもらう段取りでしたので特に気にしませんでした。

スタート時間が近づき、空が明るくなってきました。
風は収まり、波もなく、最高のコンディションです。水温が16℃であることを除いては。

湖に足をつけます。ブーツの上からでもヒヤッとしましたが耐えられるレベル。
次にウエットスーツに水を入れます。裏起毛が水を吸収してくれ、冷たさは一瞬。
ケミカルライトを折り、後頭部に挟みます。
ゴーグルをつけ、顔をつけます。ひんやりとした、少し茶色がかった水。透明度は高くもなく低くもなく。

この装備で10km泳げるかどうか。ここまで来たら、行けるところまで行くしかありません。

沖のほうには各チームのカヤックが待機しています。
スタート地点からだと全然判別がつきません。

スタート時刻が近づきます。カウントダウンが始まり・・

7時ちょうど、ウルトラマン フロリダ 2024 がスタートしました。

いつも通り後方から、ゆっくり泳ぎ出します。

カヤック視点からのスイムスタート時の動画です。

浜辺からスタートし、白いポールを右肩に見て回った後、まずはオレンジの丸ブイを目指します。到着するまでには、カヤック上の平田コーチが私を見つけてくれるはず。

白いポールを曲がると、各チームのカヤックが進路を塞いでしまっていて、目指したいオレンジの丸ブイが見えませんでした。どのカヤックも自分の選手を見つけるのに必死のようです。とりあえずヘッドアップしながら、前の選手と同じ方向へ泳ぎます。

300~400mくらい泳ぐと、カヤックと合流できたらしい選手が増えてきました。こちらも早く合流してヘッドアップせずに泳ぎたいところですが、平田コーチの恰好やカヤックの色を覚え忘れてしまったため、こちらからは探しようがありません。

そのまま泳ぎ続け、最初の目標のオレンジの丸ブイを超えました。次は黄色の第1ブイです。
私の後頭部にはケミカルライトが点いているので、カヤックから他選手との見分けはつくはずです。平田コーチが見つけられないだけなのか、それともなにかトラブルがあったのか。少し不安になってきます。

1台のカヤックが私の右横につきました。私の顔を覗きこんだ後、後ろに戻っていきました。他のチームのカヤックだったようです。どうやらうまく合流できていないのは私のチームだけではないようです。少し安心しました。

また1台のカヤックが、今度は私の左横について覗きこんできます。私も見返します。

ようやく、知っている笑顔に会えました。

後でお話を伺ったところ、スタート時にはすでに日が出始めていたため、ケミカルライトの光がほぼ見えず、選手の見分けがつかなかったそうです。そのため、最後方から泳いでいる選手を一人一人確認してきたそうです。
私のウェットが黒一色というのも判別がつかなかった原因の1つでしょう。カヤックから選手を見つけてもらうよりは、カヤックのサポートクルーに見つけやすい恰好をしてもらったり、目印をつけてもらっておいたほうが良かったのかもしれません。

事前に決めていた休憩ポイントは、1周目の第一ブイ(スタート直後になにかトラブルあったらここで対応)、1周目終了時、2周目終了時、3周目の第一ブイ、3周目の第二ブイ、の5つでした。

1周目の第一ブイに到着。機材トラブルはなく順調にこれましたので、平田コーチには「このまま行きます」と伝えて第二ブイを目指します。

第一ブイ~第二ブイの間は最も長い区間です。第二ブイはもちろん、その手前にあるはずの丸ブイも全然見えないのでカヤックの誘導が頼りです。右呼吸時に見えるカヤックとの距離が変わらないよう注意しながら泳ぎ続けます。

カヤックからの視点その1。奥にある第2ブイが見えるでしょうか?

カヤックからの視点その2。進行方向を確認しつつ、選手との位置(息継ぎの時に見える位置)を保つ必要があるので大変です。

少し気持ちが落ち着いてきました。

朝日が、波もコースロープもない湖面をキラキラと照らしています。
今、自分はウルトラマンに挑戦しているんだ。そんな実感が湧いてきました。

第二ブイに到着。次は第三ブイを目指します。

第二ブイと第三ブイの間は、陸側から沖側にかけて強い流れがありました。気が付くと進路が左に向いてしまうので、ヘッドアップもこまめに行い進路を修正していきます。

ここで、スタートしてから初めて「ゾクッ」とする寒気を感じました。このあたりは水温が一段階低くなっているのだろうと思いました。

第三ブイに到着し、一周目が終了。
先程感じた寒気は段々ひどくなっていました。スタート時には気になりませんでしたが、おそらくこのあたりも水温が一段と低いのでしょう。早く抜け出したほうが良いと思いました。予定していた休憩はパスして次のブイ(二周目の第一ブイ)までこのまま行きます、と平田コーチに伝えます。

二周目の第一ブイに向かう間も悪寒は消えません。奥歯がガチガチし始めました。キンキンに冷えた血液が心臓から全身に送り出されているように思えました。

低体温症?まだ半分も来ていないのに。頭の中に4文字の単語が浮かびました。

第一ブイに到着後、急にもよおしました。コースの外側に離れて、用を足します(ウェットスーツを上下セパレートにしておいてよかったと思いました)。
用を足し終わった後、さっきまでの悪寒が嘘のように消えていました。人間の身体は不思議です。

まだ泳げる。よかった。安心したら少しお腹がすいていることに気が付きました。
ジェルを1つ補給し、ボトルの水で流し込みます。

5km。ようやく半分。手の感覚がなくなってきました。

前腕部全体で水を捉えられるよう、ハイエルボーを心がけます。
フォームを崩さないように、一定のリズムと呼吸で泳ぐことを意識します。
とにかく集中力を切らさないように、淡々と泳ぎ続けました。

2周目が終わっても、あと1周は大丈夫と思えるくらいの余力が残っていました。水着1枚で泳ぐ湘南OWSの残り3kmに比べると、浮力のある5mmのウェットスーツを着ての3kmは楽に思えましたし、実際に楽でした。

そして、無事スイムフィニッシュ。

手の感覚はほぼ無いものの、グー、パーと動かすことはできるのでバイクウェアに着替えている間には元に戻るはず。
とにかく、一番の不安要素だった低水温下でのスイムが終わった。その安心感でいっぱいでした。

カヤックと一緒に砂浜にあがり、平田コーチとがっちり握手します。

Day1 バイク 145km (90miles)

一旦公園の駐車場に戻り、自前のトランジションエリアで着替えます。
(バイク置き場の近くにも公式のトランジションエリアがあったようですが、そのあたりのルールは緩めの大会です)

バイク置き場にいくと、見張りのスタッフの方が拍手で迎えてくれました。

おせんべいを食べながら、のそのそと準備します。

スピード感あふれる(笑) トランジをご覧ください。

前後のライトを点灯し、サイコンのスタートボタンを押します。

さあ、1日目のバイクパートスタートです。

予想最高気温は 22 ~ 24℃。晴れ。南の風 3m/s。
言い訳ができないくらい良いコンディションとなりました。

バイク1日目は、145km を 50km + 50km + 45km の3つの区間に分けて考えるようにしました。

スタート ~ 50km は、湖畔と住宅地まわりの比較的交通量が多い道を走ります。
最初の10kmくらいはウォームアップ、その後の負荷も軽めで。
エイドポイントは、南下後に西へ向かう分岐地点と、左下のループの交差部分の2箇所にしました。

50km ~ 100km は、郊外にでます。だだっ広い庭の一軒家がたくさんありました。
国道にぶつかったら右折して(この地点にエイド)、北東へひたすら進みます。
その後南下して丘陵地帯に入ります。ここでは折り返しポイントがありますので、ここもエイドポイントにしました。

国道を北上中。
車がバイクを追い越す時は、十分な距離を空けて(ほとんどの車は反対車線に出て)追い越してくれますので、怖さは感じませんでした。

100km ~ ゴール (145km) まで。
再度北上し、ハリス湖にかかる大きな橋を渡ります。
その後ひたすら南下し、ミネオラ湖のウォーターフロントパークでフィニッシュです。

レースというよりはサイクリング気分です。
エイドでも補給、というよりは「おやつ」感覚でおせんべいとバームクーヘンを食べていました。

引き続き、飛ばしすぎないよう注意しながら、順調に距離を稼ぎ、

無事、1日目を9時間でフィニッシュできました。
スイム 10km が3時間半、トランジは30分、バイク 145km が5時間(30km/h弱)で、ほぼ想定通りのタイムでした。

スイムに続き、バイクもここまで機材トラブルがなく一安心です。

思っていたより疲れもなく、明日のバイク 275km に良い状態で臨めそうです。

サポートクルー特集

選手が判別しやすいよう被り物をした方が多かったです。

個人的には黄色い特大の帽子を被った方が、遠めでも視認しやすかったです。

Day1 Finisher

Day 1 は41人の選手がフィニッシュしました。
各選手のフィニッシュシーンです。