大会フォーマットが大きく変更になった
2026年9月12日(土)、「湘南オープンウォータースイミング(湘南OWS) 8kmの部」が開催されました。
2025年までは10kmワンウェイのコースでしたが、今年から片道4kmを往復する8kmのコースに変更になりました。
これについて公式からは、「『安全と達成感を提供する、持続可能な大会』をコンセプトとして、大会を再設計した」とアナウンスされています。
「安全と挑戦が両立する、新しい湘南へ」開催について
湘南オープンウォータースイミングは、2026年大会で第23回を迎えます。これまで湘南OWSは、10kmワンウェイレースをはじめ、多くのスイマーが自分自身へ挑戦する舞台として開催されてきました。
そして2026年。
私たちは、これからの湘南OWSを見据え、大会を新たに再設計します。近年の海況変化や安全管理環境を踏まえ、参加者の皆様がより安心して挑戦できる大会へ。
2026年大会では、従来の10kmワンウェイコースを見直し、8km(4km折り返し)の周回コースへ変更。
会場も片瀬海岸東浜へ集約し、運営・監視体制を強化いたします。コンセプトは、
「安全と達成感を提供する、持続可能な大会」
完泳を目指す喜び。
湘南の海を泳ぐ特別な時間。
そして、また来年も挑戦したくなる大会へ。安全管理体制についても、ライフセーバー・監視艇・救助体制をさらに強化し、安心して挑戦できる環境づくりを進めてまいります。
湘南の海で、自分に挑む。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
主な変更点を見ていきます。
変更点1 コース (10kmワンウェイ → 8km(片道4km)往復)
最も大きな変更点はコースです。
2025年までは、逗子海岸をスタートし、逗子湾内のコースを一周した後、江の島海水浴場を目指すワンウェイコースでした。


今回(2026年)は、これまでゴール地点だった江の島海水浴場からスタートし、約4km先の稲村ガ崎沖で折り返し、再び江の島海水浴場に戻ってくるコースになりました。

運営側の目線に立つと、スタート/ゴール地点が同じなので設営/撤収作業も一箇所で済みますし、選手の荷物やスタッフの移動も不要になります。また、ブイの設置箇所もこれまでの半分以下でよく、エリアをコンパクトにしたことでライフセーバーの監視体制や連携がとりやすくなったのではないかと思います。
10kmのワンウェイコースでなくなってしまったのは正直残念ですが、それでも8kmを通しで泳ぎ続けられる大会は少なく、コンセプトである「安全と達成感を提供する、持続可能な大会」を実現した、素晴らしいコース設計だと感じました(素人目線ですが)。
変更点2 関門と制限時間
コースの変更に伴い、関門と制限時間も変更となります。
2025年までは、途中の関門として1km、3km、5km、7km地点が設定されていました。
今年(2026年)は、途中の関門は折り返しとなる4km地点のみとなります。
制限時間も少し緩くなりました。
2025年までは 2分/100mペース で泳ぐ必要がありましたが、今年(2026年)は 2分15秒/100mペースであれば間に合うようになります。
| 関門と制限時間 | ~2024年 | 2025年 | 2026年 |
| 1km | 20分 | 20分 | ー |
| 3km | 60分 | 60分 | ー |
| 4km | ー | ー | 90分 (1時間30分) |
| 5km | 100分 (1時間40分) | 105分 (1時間45分) | ー |
| 7km | 140分 (2時間20分) | 150分 (2時間30分) | ー |
| 8km Finish | ー | ー | 180分 (3時間) |
| 10km Finish | 210分 (3時間30分) | 220分 (3時間40分) | ー |
2025年までは、1kmや3km地点の関門に間に合わずに不完全燃焼となる選手が(私を含め)多く発生しました。また、5kmや7km地点で惜しくも関門に間に合わなかった実力者の方も多くいらっしゃいました。
今年(2026年)は、最初の関門が4km地点 (1時間30分) となり、通過すれば基本的にゴールまで関門無しとなります。そのため完泳はしやすくなったと思います。
※2026年レース後の追記:スタートしてから 180分 (3時間) を経過した時点で、最終の黄色ブイ (残り約500m) を通過していればそのままゴールまで泳げるとのことでした。逆に4kmの関門を通過できても、180分以内に最終の黄色ブイ (残り約500m) に到達できなかった方は、DNFとして船等に回収されるようです。
変更点3 募集定員数 (2025年まで:400名 → 今回:150名)
8kmの部の当初の募集定員は 100名 で、6月5日にエントリーが開始されました。(エントリー料は前回から変わらず 一般 23,000円 / 高校生以下 11,500円 + システム利用料 でした)
エントリー数は、5日後(6月10日)に83名、6日後(6月11日)に定員 100名 に達しました。(公式Facebookより)
その後、6月17日に 50名 の追加募集 (6月20日エントリー開始)を行う旨が告知され、最終的な募集人数は「150名」となり、最終的なエントリー数は 「152名」となっています。
| 距離 | 定員 | ENTRY | DNS | START | DNF | FINISH | 完泳率 | |
| 2024年 | 10km | 400 | 254 | 15 | 239 | 134 | 105 | 44% |
| 2025年 | 10km →5km | 400 | 230 | 21 | 209 | 209 | 0 | ー |
| 2026年 | 8km | 100 →150 | 152 | 11 | 141 | 10 | 131 | 93% |
2025年までの定員「400名」と比べて、今年(2026年)は「150名」と半分以下になっています。
再設計した大会フォーマットの初運用なので少なめにしたのか、捌くことができる上限数なのかはわかりかねますが、参加者目線では混雑しない適度な人数だと思います。
変更点4 前日受付が当日受付に
2025年までは、大会前日に藤沢駅近くの体育館や商工会議所での受付が必須でした。
今年(2026年)は、大会当日の朝にスタート地点 (江の島海水浴場) での受付となります。
レース日が土曜日となるため、これまでは金曜日に藤沢駅近辺で受付を行う必要がありました。知人などに委任することも認められていましたが、平日勤務の方や遠方の方にとっては特に負担となっていたのではないでしょうか。
今年(2026年)の受付はレース当日の朝になりましたので、そういった方々の負担はだいぶ減るのではないかと思われます。
また、前日受付用の会場やスタッフの確保が不要になるなど運営面でもメリットがあると思いますので、次回以降も継続いただけることを願っています。(これまで実績を積んできた運用を変更することになるわけで、そんな大きな決断をされた大会事務局の決断を私は支持したいです)
変更点5 ウェットスーツ着用OKに
2025年まではNGだったウェットスーツの着用が、今年(2026年)はOKになります。

これまでは己の身体ひとつ(と水着)で10kmを泳ぐという、一部のコアなスイマー向けの大会でしたが、ウェットスーツの着用OKになったことで、エントリーを躊躇していた方も挑戦しやすくなったのではないでしょうか。
また、時期的に水温が低くなることもあるので、私のように寒さに弱い人にとって選択肢が増えるのはありがたいことです。
※2026年レース後の追記:ウェットスーツの着用率は3割くらいで、泳力に関係なく「着たい人は着ている」ような感じでした。レース当日の水温は24℃で、水着でも泳いでいれば寒さを感じない水温でした。
変更点6 その他もろもろ (2025年からの変更も含む)
ウェーブスタート → 一斉スタート に変更
ウェーブスタートは廃止され、一斉スタートに変更になりました。
アンクルバンド → リストバンド式計測チップ(計測用トランスポンダー) に変更
計測チップが足首につけるタイプ(アンクルバンド)から、手首につけるタイプ(リストバンド)に変更になりました。

ナンバリング位置の変更
これまでは受付で「手の甲」と「肩甲骨 もしくは 肩」にマジックでナンバーを書いてもらっていましたが、今年(2026年)は「手の甲」のみになります。
ウエットスーツ着用OKになったことや、受付の時間短縮目的で手の甲のみになったのだと思います。
人それぞれだと思いますが、肩甲骨や肩にナンバリングしてもらえるとレースに出ている実感が湧くというか、ある種の特別感があったのでこの変更は個人的に少し淋しく感じます。
ランドリーバッグの復活
2025年は、これまでの ランドリーバッグ(兼 荷物預け袋) ではなく、ドライバッグ (画面中央の黄色いバッグ) が参加賞として配布されましたが、今年(2026年)は ランドリーバッグ(兼 荷物預け袋) に戻りました。

変わっていない点
エントリー費用
今年(2026年)のエントリー費用は、一般 23,000円 / 高校生以下 11,500円 + システム利用料 となっており、変更されていません。
開催スケジュール
これまで (9月の 第一週 or 第二週 の土曜日開催) と同じく、今年は 9月の第二週の土曜日 (9/12) 開催となります。
前述の通り、レース前日の受付はなくなりましたが、レース当日のスケジュールもほぼ変更なしです。

浮力具の着用必須
レスチューブ、スイムブイ、エマージェンシーシート などの浮力具の着用は、引き続き必須となります。



腕時計着用OK
腕時計の着用も引き続きOKとなります。

レースレポート
簡単なレースレポートです。
私は 8kmの部 に参加し、制限時間 (スタートから3時間後) のほぼギリギリでゴールできました。
スタート前
2026年9月12日(土)、朝7時すぎに小田急の片瀬江ノ島駅に到着。
今夏の後半は豪雨が多く、この日も小雨が降っていました。気温は20℃くらいでこの時期としては低めで、半袖だと肌寒いくらいでした。

↓駅から10分ほど歩いて江の島海水浴場に到着。選手受付が始まっていました。


↑
左奥のテントが選手受付です。
エントリーナンバー検索サイトから自分のナンバーをスマホの画面に表示し、受付の方に確認いただく形でした。
その後、右奥のテントで両手の甲にナンバリングをしていただき、受付は終了。
着替え用のテントで水着に着替えて準備完了です。
トイレは海水浴場の公衆トイレが使用できました。男性用は大小ともに5つ分くらいあったのでスタート直前でも待ち時間は数分程度でした。
この後
7時50分~8時50分 指定エリアでウォーミングアップ、荷物預け
9時~9時10分 選手招集と競技説明後にスタートエリアに入場
9時30分 スタート
なのですが、受付や準備が7時20分頃に完了してしまったため、やることがなく1時間ほど石段に座っていました。あと30分くらい遅く到着しても良かったかもしれません。

7時時点で気温は約20℃、水温は24℃でした。
陸上では水着のみだと肌寒く、スタート直前まで百均のカッパを着ていました。
海の中は最初はひんやりするものの、泳ぎ出すと丁度よく、寒さを感じることはありませんでした。

スタート ~ 4km (往路)
9時半、予定通り8kmの部がスタート。
写真左奥の江の島海水浴場をスタートし、まずは黄色のブイを目指します。

↑の写真は赤の矢印からの視点です。

最初の黄色ブイを通過後、次は1kmのブイを目指します。

私はほぼ最後尾からスタートしました。波はなく絶好に近いコンディションだったと思います。
最初の黄色ブイに着くころには後ろに2,3人しかおらず、前方50mほどに5,6人くらいの集団が見えました。
その先にあるはずの1km地点のピンクブイと給水船はこの時点で視認できませんでしたので仕方なく前方の集団を追いました。
1km、2km、3kmのブイを無事通過した後も、その次の1km先のブイを見つけることはできず、結局前方集団についていく形になりました。そのため視線や方向が定まらずかなり蛇行したように思います。
今思えば、前の集団だけでなく、遠方に見える山や建物も合わせて重視点で方向を見定めるべきでした。今年は海で1回しか泳げておらず、すっかり忘れていました。
3km のブイは62分で通過、4kmのブイは84分で通過しました。4kmの関門が90分ですので結構ギリギリでした。

↑の写真は、赤い矢印からの視点です。写真右側が3.95kmブイ、写真左側が4.0kmブイです。

4km ~ ゴール (復路)
4kmのブイを折り返した後も、相変わらず次の1km先のブイを視認できなかったため、とりあえず江の島の灯台を目標に泳ぎ始めました。
しかし、300m~400mほど泳いだところで、ライフセーバーからもっと沖を泳ぐように注意を受けます。沖のほうをみるとスイムブイが連なっているのが見えましたので、それを目指して方向を切り替えました。
以降は、前方集団のスイムブイと江の島の灯台を目安に泳ぎ続けました。
復路は、往路と同じブイ&給水船が右側に見えるコースのはずなのですが、5km(3km)地点のブイと6km(2km)地点のブイ、その近くにあるはずの給水船を発見できませんでしたので、かなり沖側を泳いでいたのかもしれません。(GPSデータがとれておらず確認できず)
4km地点で給水をしてから30分~40分ほど経過し喉が渇いてきました。アテにしていた給水船を見つけられず少し不安を覚えたので、一旦止まり少し落ち着くことにします。
立ち泳ぎしていると、ライフセーバーの方がすぐに近くに来てくれました。
「少し喉が渇いた」と伝えると、「これでよければ」と水の入ったペットボトルを手渡してくれました。一口飲み、落ち着いたので大丈夫と伝えると「体調悪くなったりしたら合図してください。すぐに駆け付けます」と頼もしい言葉をかけていただきました。
喉を潤し、精神的に安心できたのもあって、ゴールまで頑張れそうな気がしてきました。
少し進んだところで7km(1km)地点のブイを発見できましたが、進路の200mくらい右側にありました。やっぱり相当沖のほうを泳いできたのかなと思います。
結局、復路は1kmおきのブイや給水船を見失ってしまい、ほぼ迷子の状態でした。この辺りは海を泳ぐ知識や経験のなさがもろに出たと思います。
頭の中で少し早い反省会を開きつつ、最後の黄色いブイと赤い旗のクルーザーの間を通り、ゴールへと向かいました。

ゴール後
自分がゴールした時には気づけませんでしたが、砂浜に「おかえりなさい WELCOME BACK」とスタッフの方からの温かいメッセージが刻まれていました。

完泳すると、その場で完泳証(ステッカー)がいただけます。
受け取る前に手をしっかり拭いていただけるホスピタリティの高さ!


↓最終泳者も万全の体制で見守られながら無事フィニッシュされました。

シャワーは5基あるので、並ばずに使用できました。

最後に
新しい大会コンセプト「安全と達成感を提供する、持続可能な大会」が見事に実現されていたと感じました。
私のように「運(潮)が良ければ10km完泳できる」レベルの者にとっては、今回の 8km という距離や制限時間が絶妙なラインでした。
制限時間が少し緩くなり、ウェットスーツの着用もOKになりましたので、これまで参加を敬遠されていた方々も是非チャレンジを検討いただければと思います。
ところで、競技詳細の参考泳力の記載に「将来的に10kmを3時間30分で海を泳ぎ切る力を育てるための第一歩」という記載を見つけました。
【参考泳力】
本大会では、8kmを安全かつ安定して完泳するための目安として、100mあたり約2分15秒のペースで制限時間を設定しています。しかし本大会の目的は、制限時間ぎりぎりで完泳することではなく、余裕を持って海を泳ぎ切る力を育てることにあります。そのため目安として、プール環境で100mあたり約2分00秒程度のペースを安定して維持できることを基礎とし、さらに理想として100mあたり約1分50秒で泳ぎ続けられる泳力を推奨します。本大会は、完泳できる選手の拡大とともに、「余裕を持って海を泳ぎ切る選手」を増やしていくことを目指しています。この泳力基準は、将来的に10㎞を3時間30分で海を泳ぎ切る力を育てるための第一歩でもあります。※競技詳細 (https://shonanows.jp/outline/) から抜粋
コースが8km往復に変更となり、一つの節目を迎えた今年の大会。しかし、この一文には主催者の方が描く「未来への布石」が残されている気がします。今回の変更は単なる縮小ではなく、私たちがより「余裕を持って海を泳ぎ切る力」を育てるためのステップアップ期間なのかもしれません。
今年の新しい8kmコースをなんとか泳ぎ切れた今、ここからさらに泳力を磨いて、今度は余裕を持ってゴールできるよう実力を蓄えていきたいと思います。そして、いつか復活するであろう「湘南OWS 10km」の舞台が再びやってきたとき、蓄えた力をその海にぶつけるつもりです。
