Ultraman Florida 2024 – About Ultraman Florida (ウルトラマン フロリダとは)

Ultraman_Florida_2024

こちらの記事では、Ultraman Florida (ウルトラマン フロリダ) についての情報をまとめています。

ウルトラマン フロリダ ってなに?

  • トライアスロンレースの種類のひとつです。
  • トライアスロンには様々な距離(ディスタンス)のレースがあります。代表的なのは下記です。
     スプリント → スイム:0.75km バイク:20km ラン:5km
     オリンピック(ショート) → スイム:1.5km バイク:40km ラン:10km
     ミドル → スイム:1.9km バイク:90km ラン:21km
     ロング → スイム:3km+ バイク:120km+ ラン:30km+
     アイアンマン → スイム:3.8km バイク:180km ラン:42km
     ウルトラマン → スイム:10km バイク:420km ラン:84km
  • 上記のうち、スプリント ~ アイアンマン ディスタンスの競技時間(制限時間)は、数時間~17時間です。
  • ウルトラマン ディスタンスは距離が長いこともあり、3日に分けて実施されます。
     1日目 スイム:10km + バイク:145km 制限時間:12時間 (スイムの制限時間:6時間)
     2日目 バイク:275km 制限時間:12時間
     3日目 ラン:84km 制限時間:12時間
  • ウルトラマン ディスタンスのレースは世界で複数開催されています。
     フロリダ (Ultraman Florida) 例年2月中旬開催
     アリゾナ (Ultraman Arizona) 例年3月中旬開催
     ブラジル (UB515) 例年4月中旬開催
     オーストラリア (UM Australia) 例年5月中旬開催
     カナダ (Ultraman Canada) 例年7月下旬開催
     イギリス (UMUK) 例年8月下旬開催
     チェコ (ULTRA CZECH 515km) 例年9月中旬開催
     ハワイ 世界選手権 (Ultraman World Championships) 例年11月下旬開催
  • その中でも、フロリダ / アリゾナ / カナダ 大会の完走者、2011~2013年のイギリス大会の完走者、2015~2017年のオーストラリア大会の完走者には、11月にハワイで開催されるUltramanブランドの世界選手権の出場権が与えられます。
    ※2024年2月現在、Ultramanブランドのレースは、フロリダ /アリゾナ / カナダ の3つです。イギリスとオーストラリアは以前 Ultraman ブランドのレースでしたが、現在はローカルレースとして存続しています。
  • まとめますと「ウルトラマン フロリダ」とは、例年2月中旬にアメリカのフロリダで3日間にわたり開催される、ウルトラマン ディスタンス のトライアスロンレースのことを指します。

どこでやるの?

ウルトラマン フロリダは、その名の通り アメリカ フロリダ(Florida)州の

オーランド(Orlando)という都市の

クラモント (Clemont) という町にある「ミネオラ湖(Lake Miniola)」を中心にコースやイベント会場(選手登録や競技説明会)が構成されます(2024年時点)。

クラモント (Clemont) から一番近い空港はオーランド空港です。(60km/車で1時間程度)
ウルトラマン フロリダでは、スイム・バイク・ランの三種目とも、ミネオラ湖畔の 「ウォーターフロントパーク(Waterfront Park)」という公園がスタートとゴールになります(2024年時点)ので、宿泊先は観光地(ディズニーリゾート等)の周辺ではなく、クラモント (Clemont) 周辺で確保したほうがなにかと便利です。(といっても観光地周辺と違い、ホテルは多くありません)

2024年出場時に購入した航空券は、こちらの記事で紹介しています。

2024年出場時に利用したホテルは、こちらの記事で紹介しています。

各競技のスタートおよびゴール地点となるウォーターフロントパークからは、美しい朝焼けや夕焼けを見ることができます。

いつやるの?

・例年、2月の第2週の週末三日間(金曜日~日曜日)に開催されるようです。
 2024年のレース日は 2/9(金)、2/10(土)、2/11(日) でした。

・レース当日の三日間のみ参加すれば良いわけではありません。
 レース前々日の選手登録やレース前日の競技説明会、レース後のアワードパーティーへの参加なども必須となりますので、渡米による移動時間や時差ボケなどを考慮すると、日本からレースに参加するためには10~11日程度のお休みが必要になります。

・参考までに、私が 2024年に参加した時の旅程表を掲載いたします。(最低でも2/4(日)~2/14(水)の11日間、休みを取る必要がありました)

フロリダ時間 (EST)日本時間 (JST)場所活動内容
2024/2/4(日) 02:252024/2/4(日) 16:25羽田空港 (HND)出発
2024/2/4(日) 14:302024/2/5(月) 04:30デトロイト空港 (DTW)到着
デトロイト空港 (DTW)入国審査
2024/2/4(日) 18:452024/2/5(月) 08:45デトロイト空港 (DTW)出発
2024/2/4(日) 21:342024/2/5(月) 11:34オーランド空港(MCO)到着
オーランド空港(MCO)レンタカー手続き(事前予約済み)
2024/2/4(日) 23:302024/2/5(月) 13:30ホテルチェックイン(事前予約済み)
2024/2/5(月)ホテルフリー
2024/2/6(火) AMミネオラ湖周辺組み立て後のバイクで試走(20km程度)
2024/2/6(火) PMミネオラ湖周辺車でDay1のバイクコース(145km)を試走
2024/2/7(水) 07:00ミネオラ湖レースと同じ時間帯に試泳(30分程度)
2024/2/7(水) 10:30-11:30イベント会場選手登録 ※必須
2024/2/7(水) PMミネオラ湖周辺車でDay2のバイクコース(275km)試走
2024/2/8(木) 09:00-14:00イベント会場レースブリーフィング ※必須
2024/2/9(金) 07:00-19:00ミネオラ湖周辺レース1日目(スイム 10km + バイク 145km)
2024/2/10(土) 07:00-19:00ミネオラ湖周辺レース2日目(バイク 275km)
2024/2/11(日) 06:00-18:00ミネオラ湖周辺レース3日目(ラン 84km)
2024/2/12(月) 09:00-14:00イベント会場アワードブランチ ※必須
2024/2/13(火) 03:002024/2/13(火) 17:00ホテルチェックアウト
オーランド空港(MCO)レンタカー返却
2024/2/13(火) 06:202024/2/13(火) 2020オーランド空港(MCO)出発
2024/2/13(火) 09:032024/2/13(火) 23:03デトロイト空港 (DTW)到着
2024/2/13(火) 13:102024/2/14(水) 03:10デトロイト空港 (DTW)出発
2024/2/14(水) 03:102024/2/14(水) 17:10羽田空港 (HND)到着
日本とフロリダの時差は 14時間 (フロリダのほうが早い)

参加選手は何人くらいなの?

・参加選手の上限は 50名となっており、先着順です。(2024年2月時点)

Invitations are limited to a maximum of fifty (50) solo entries if the Application Review Committee permits. There is no waitlist for this event.

https://ultramanflorida.com/qualifications/

 過去のリザルトを確認したところ、参加者は39名~45名の間で推移しているようです。
  2017年 44名
  2018年 39名
  2019年 45名
  2022年 39名
  2023年 34名
  2024年 45名

2024年の参加選手は、こちらの記事で紹介しています。

どうやったら出場できるの?

エントリー資格については、ウルトラマン フロリダの公式ページに詳しく記載されています。(2024年2月時点の内容を引用します)

Entry is by invitation only. Athletes with the following qualifications will be considered.

https://ultramanflorida.com/qualifications/

To qualify for our 2025 event, at a minimum, the applicant must have finished an iron distance event between August 2023 and January 2025 OR attend ULTRACAMP, a 5 day/4 night training experience focused on the ins and outs of multi-day stage racing, where you will put in way more miles than an iron distance event. Events that consist of distances that are of at least iron distance in some disciplines, but not all three, may be considered when combined with other events that contain at least the iron distance of the discipline missing from the first event. For information about ULTRACAMP, contact us at ultramanflorida@gmail.com.

https://ultramanflorida.com/qualifications/

ざっくり要約しますと、下記いずれかを満たしていれば、エントリー申請ができるようです。
 ・レース開催月の18ヵ月前~1か月前に、アイアンマンディスタンスの完走実績 (2025年2月のウルトラマン フロリダに出場したい場合には 2023年8月~2025年1月の完走実績) があること
 ・レース開催月の18ヵ月前~1か月前に、URTRA CAMP (フロリダで行われるおそらくレース事務局主催の4泊5日のトレーニング合宿、2023年は11/16~11/20で開催)への参加実績があること

※日本在住の場合、後者への参加は難しいと思いますので、アイアンマンディスタンスを完走して実績をつくるのが一番わかりやすく、かつ手っ取り早そうです。

Athletic ability is not all that matters when applying to race at Ultraman Florida: character counts just as much! We are looking for applicants who are charitable, helpful, kind and have good character. Leave your ego at the door – – if you are a top-rated triathlete who places at every race, that will only matter to us if you are also a good person. If you are a middle or back of the packer who is an upstanding citizen who is respected by your peers, you would be rated ahead of the not-so-nice guy with the ego! We are looking for friendly, respectful, kind, funny, nice athletes and crews – – if that’s you, we encourage you to apply!

https://ultramanflorida.com/qualifications/

また、ボランティア経験がある方や慈善活動などをされている方が歓迎されます。私は時々マーシャルとしてトライアスロンレースのお手伝いをしていることをアピールしました。(とはいえ、そこまで選考で重視されるポイントではない気はします)

Due to the length and nature of the event, it is mandatory that a support crew of 2 to 4 adults and one vehicle accompany each athlete throughout all stages of the event. At least one member of the crew (either the athlete or a crew member) MUST be fluent in English. If an athlete is invited and unable to bring his or her own crew, UMFL may be able to provide volunteer crew for the athlete. In all cases, the athlete is expected to cover all travel, lodging, and meal expenses for their crew.

https://ultramanflorida.com/qualifications/

最後はハードルが高い条件です。
3日間におよぶレースの特性上、選手1人につき2~4人のサポートクルーと1台のサポートカーを確保する必要があります。また、サポートクルーのうち最低1名は英語が堪能であることが求められます。
(サポートクルーについてはこちらの記事で、サポートカーについてはこちらの記事でもう少し詳しく説明しています)

私がウルトラマン フロリダ 2024年のエントリーの申請をした時(2023年6月26日)、その時点でサポートクルーの情報を提出する必要はありませんでしたが、引き受けてくれる方を最低でも1名は確保したうえでエントリー申請をしたほうが良いと思います。

エントリー申請をした後、大会事務局で審査が行われ、問題なければ正式に招待メールが届きます。
(エントリー申請は、レース開催日の約1年前からオープンされるようです。2025年2月のレースエントリーは 2024年1月末にオープンしていました)

エントリー申請後の流れ(時系列)についてはこちらの記事で紹介しています。

費用はいくらくらいかかるの?

人により異なりますが、アイアンマンディスタンス完走に必要な機材一式を持っていた私の場合で、約300万円の費用がかかりました。

詳細はこちらの記事でご紹介しています。

レースのルールとガイドラインは?

公式ページで公開されています。
ウルトラマン フロリダに出場するうえで、選手・サポートクルーが遵守すべきことが記載されています。

ウルトラマン 独自のルールなど、こちらの記事で少し詳しく紹介しています。

レースコースは?

コースは毎年変更されるようです。
2024年 開催時のコースをこちらにまとめています。

 Day1 Swim 10km (6.2 miles)

 Day1 Bike 145km (90 miles)

 Day2 Bike 275km (171.4 mile)

 Day3 Run 84km (52.4 mile)

完走するのにどんなトレーニングが必要なの?

人それぞれとなりますが、私の場合はタイムを気にせず完走することだけを目的としていたので、主に下記2点を意識してトレーニングを行っていました。

  1. 本番レースに近い状況でトレーニングする。
    → 補給をしながらなるべく止まらずに長時間動き続ける練習をしました。長距離のレースでは休憩で足を止める回数と時間が多いほどロスになりますので、遅くても止まらずに動き続けることが結果的に平均ペースを上げること、完走率を上げることにつながります。また、自分の身体は長時間動くとどこが痛くなるのか、何を食べたくなるのか(食べることができるのか)、いつ食欲がなくなるのか、使用機材のバッテリーはどれくらいもつのか、等を経験して対策を考えることが大事だと思います。
  2. トレーニングの優先順位は 1.スイム、2.バイク、3.ラン の順にする。
    → ウルトラマン フロリダは、スイムやバイクでDNFになっても次の競技をスタートすることができます(2024年時点)が記録は非公式となります。翌日のレースへのモチベーションを維持するために、スイムを重点的に強化しました。トレーニング比率は スイム 5:バイク 4:ラン 1 くらいでした。おかげでランは地獄を見ましたが「これさえ終われば完走できる」と根性で乗り切りました。

ご参考までに、2024年のウルトラマン フロリダを完走できた私の主な完走レース実績やトレーニングをご紹介します。
どれも平凡な成績ですが、様々な長距離レースやトレーニングで得た経験が今回のレースで活きたと思っています。

ロングのトライアスロンレース

  • 2012年 五島(Aタイプ)、佐渡(Aタイプ)
  • 2013年 五島(Aタイプ)、皆生
  • 2014年 宮古島、五島(Aタイプ)、皆生、佐渡(Aタイプ)
  • 2015年 IRONMAN JAPAN(洞爺湖)
  • 2016年 皆生
  • 2017年 皆生
  • 2018年 五島(Aタイプ)
  • 2019年 五島(Aタイプ)
  • 2023年 五島(Aタイプ)

※いずれも順位は真ん中かそれより少し下くらいです

マラソンスイミング

  • 2016年 湘南オープンウォータースイミング(10km)
  • 2019年 湘南オープンウォータースイミング(10km)

※順位はほぼ最下位です

津軽海峡縦断泳

  • 2017年 チーム泳 → 出航できずDNS
  • 2022年 チーム泳 → 海況悪化で10kmでDNF

泳ぎこみ

  • オーシャンナビプログラム 100m x 50本 (1’40 もしくは 1’50サークル)
  • 煩悩スイム 100m x 108本

バイクTT

  • 2023年 しろさとTT (200km)

※順位は中の下くらいです。

ロングライド

  • 2012年 横浜 ~ 名古屋 キャノンボール 360km
  • 2013年 太平洋 (江の島) ~ 日本海(糸魚川) 海水を注ぐ旅 338km
  • 2015年 太平洋 (葛西臨海公園) ~ 日本海(直江津) 海水を注ぐ旅 往復650km
  • 2017年 太平洋 (葛西臨海公園) ~ 日本海(直江津) 海水を注ぐ旅 325km

トレイルランニング

  • 2013年 ハセツネ (71.5km)
  • 2015年 伊豆トレイルジャーニー (75km)
  • 2016年 房総半島横断トレイル (71km / 2,440m)
  • 2018年 房総半島横断トレイル (66km / +2,760m)
  • 2019年 おんたけ100 (103km / +3,070m)
  • 2023年 Ultra Trail Mt.FUJI (165km / +7,230m)
  • 2023年 上州武尊トレイル (80km / +4,640m)

※いずれも順位は中の下くらいです

ウルトラマラソン

  • 2016年 宮古島ワイドーマラソン(100km)、野辺山ウルトラマラソン(100km)
  • 2017年 富士五湖ウルトラマラソン(118km)
  • 2023年 宮古島ワイドーマラソン(100km)

※いずれも順位は中の下くらいです

ひとり箱根駅伝

  • 2014年~2023年(毎年) 大手町~芦ノ湖~大手町(236km) 2日~5日に分けて往復

トレーニング以外にどんな準備をすればいいの?

人それぞれとなりますが、私が個人的に必要だと思ったことをいくつかご紹介します。

情報収集

最も力を入れるべき点です。

事前に取得できる情報は限られますが、2月の現地の気候や過去大会のコースプロフィールなどを参照すれば、どんな機材やウェアが必要か、どんなトレーニングが必要かをイメージすることができます。また、ルールとガイドラインを熟読することで、ウルトラマンレース独自のルールを理解し、それに応じたレース計画を立てることができるようになります。

また、現地到着してからレース前日までの間に、試泳・試走しておくことを強くお勧めします。
特に試泳は、レーススタートと同じ時間帯が望ましいです。スタート時間前後の日が出る前の冷え込みや、水の冷たさ・濁り具合などを体験しておくことで、レース当日は少し落ち着いてスタートできると思います。可能であれば、カヤックも伴泳して泳者から見てどの辺りにつけばよいかを確認しておけると良いです(カヤックはレース前でもレンタルが可能です)。
バイク・ランコースは、コースマップと照らし合わせながら車で試走することをお勧めします。曲がるポイントや停車できそうなポイントなど、サポートクルーと認識を合わせておくとレース当日にスムーズに連携できるようになります。全コースを試走すると約500kmですが、信号がなく速度も出せる道が多いので、8~10時間 (2日に分けると1日4~5時間くらい)で回りきれると思います。

低水温下でのスイム装備

ウルトラマン フロリダのスイムコースとなるミネオラ湖の水温は、例年16℃前後となります。
一般的な水風呂(17~18℃)よりも低い水温です。

私の泳力では3時間半以上かかる想定でしたので、低水温下でも長時間泳ぎ続けられるように装備を整えました。

  • オーシャンナビの「冬用ウェットスーツ 長袖セット裏起毛5mm+前ジッパーあり」
    → 裏起毛が毛皮のように機能します。中に入ってきた冷たい水が直接肌に触れないので、快適に泳ぐことができました。
  • 首まで覆うタイプのフード (ACEGO ダイビングフード 3mm)
    → 冷たい水と触れる肌の露出を極力減らすため、首を覆うタイプのフードを使用しました。
  • ウェットブーツ (Blueseventy)
    → 同じく冷たい水と触れる肌の露出を極力減らすため、ウェットブーツを履きました。
  • ウェットグローブ
    → 着用を検討しましたが、水を吸って重くなるため腕が疲れやすくなるという経験談を聞き、今回は使用しませんでした。
  • 耳栓
    → 耳から入った冷たい水で脳が必要以上に冷やされると思考や運動機能に影響が出ると聞き、水の侵入を防ぐために耳栓を利用しました。今まで使ったことがなかったので、慣れるために普段の練習時にも使用しました。

上記装備で、1月の海(水温16℃)の練習会で1時間ほど泳ぎました。冷たさは感じたものの我慢できるレベルだったので本番レースでの使用を決めました。

スイム時の補給用ボトル

サポートクルーとして同行いただいたコーチが100均グッズで作ってくださいました。カヤックから投げられる&回収できるように、長めのロープと浮きがついています。

トライアスロン用バイク+電動シフト(シンクロナイズドシフト)

必須ではありませんが、完走率をあげたいのであれば揃えたい機材です。

ウルトラマン フロリダ のバイクコースは大半が平坦基調ですので、DHポジションを使用できる区間が多くあります。空力に優れたトライアスロン用バイクと、エアロポジションを崩さずにギアチェンジできる電動シフトは、タイム短縮に大きく貢献してくれます。
また、シンクロナイズドシフトはチェーン落ちのリスクを減らすことができるのでこちらもおすすめします。

2024年出場時に使用したバイク(SPECIALIZED SHIV EXPERT) のスペックと梱包手順について、こちらの記事で紹介しています。

電動シフトの設定については、こちらの記事で紹介しています。

GPS対応のサイクルコンピュータ

こちらも必須ではありませんが、完走率をあげたいのであればTTバイクよりも優先して揃えたい機材です。

ウルトラマン フロリダでは、参加選手が少なく分岐での(公式スタッフの)誘導もないため、通常のトライアスロンレースと比べてコースロストする可能性が高くなります。コースロストに気が付くまで、そしてコースに復帰するまでにロストした時間次第では、制限時間内の完走が危うくなるかもしれません。

そのため、コースガイド機能がついたGPS対応のサイクルコンピュータを準備しておくと安心です。

2024年のウルトラマン フロリダでは、レース2週間前にコースデータが公開されましたので、GPXデータをダウンロードし、サイクルコンピュータ (ガーミン Edge 840) にインポートして使用しました。

注意点として、日本向けのガーミン Edge 840 には購入時点で日本地図しかインストールされておらず、アメリカの地図は表示されない状態(真っ白)でした。そのため、アメリカの地図を追加インストールする必要がありました。

ガーミン Edge 840 にアメリカの地図のインストールする方法については、こちらの記事で紹介しています。

また、レース中にバッテリー切れを起こさないように節電対策をしておいたほうが良いと思います。

ガーミン Edge 840 のバッテリー稼働時間は公称で26時間ですが、「一番精度の良いGPS(マルチGNSSマルチバンド)」「ClimbPro 有効」「自動照度調整を有効」にした状態で試したところ、実稼働時間は8~9時間でした(使用環境により前後すると思います)。

ウルトラマン フロリダ のバイクパートでは、最低でも12時間(バイク制限時間)は稼働してほしかったので、「二番目に精度の良い(マルチGNSS)」「ClimbPro 無効」「自動照度調整を有効(変更なし)」に変更しました。

結果、「二番目に精度の良い(マルチGNSS)」でもルートガイドは問題なく動作しました(コース上に高い建物がなかったのが良かったのかもしれません)。
また、バッテリー残量は
 1日目のバイクスタート時 99%
 1日目のバイク (145km) 終了時 83% (稼働時間 5時間半)
 2日目のバイクスタート時 99%
 2日目のバイク (275km) 終了時 47% (稼働時間 11時間)
でした。
念のためモバイルバッテリーも準備していましたが使用せずに済みました。

バイクトラブルの備え (予備パーツとパンク修理)

バイクで発生する機材トラブルはそのままリタイアにつながる可能性がありますので、できる限り予備の機材を準備しておいたほうが良いと思います。

  • 予備のタイヤ
  • 予備のチューブ
  • ディレーラーハンガー ← 大会事務局でもスペアを準備することを強く推奨しています。
  • チェーン
  • Di2バッテリー 等

また、パンクの修理は自分でできるように練習しておきましょう。(ルール上、サポートクルーが修理してもOKですが、すぐに駆け付けられないケースも考えられます)

パンクしにくいタイヤ

そもそもパンクしないよう対策するのも有効です。

パンクしにくいタイヤ(コンチネンタルのGP5000など)への履き替えなどを検討しましょう。

通信環境の確保

アメリカ滞在中、インターネットにどうやって接続するかを考えておく必要があります。

空港やホテルでは公衆Wi-Fiを使用できることが多いですが、レース中にもインターネットに接続できる環境が必要です。

2024年に出場した時には、モバイルWi-Fiルータをレンタルしました。こちらの記事で紹介しています。

持ち物リスト (チェックリスト) の作成

ウルトラマン フロリダ は、通常のトライアスロンと比べて荷物が多くなりがちです。

必要な持ち物は人それぞれですが、忘れ物を防ぐためにも持ち物リスト(チェックリスト)の作成をお勧めします。

ご参考までに、2024年に出場した時に作成した持ち物リストをこちらの記事で紹介しています。

英会話

ウルトラマン フロリダ の魅力のひとつは、他チームの選手やサポートクルー、そして大会スタッフとコミュニケーションをとれる機会が数多く存在することです。

レース前、レース中、レース後。彼らは選手に対して数多くの言葉を投げかけてくれます。その多くは声援と賞賛であり、そのバリエーションの豊富さには驚かされました。

レースを完走するために英語は必須ではありません。

ただ、英語がからきしな私でも、感謝の意を言葉で伝える方法をいくつか調べておけばよかったな、と思いました。

Ultraman Florida 2024 レースレポート

Ultraman Florida 2024 に出場した時のレースレポートを掲載します。
今後出場を検討されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

出発準備~レース前日

出発準備~レース前日

レース1日目

レース1日目

レース2日目

レース2日目

レース3日目

レース3日目

レース後

レース後

レース結果

Result (レース結果)

お読みいただきありがとうございました。

最後に、私に人生最高の経験をプレゼントしてくれたレースディレクターのJen McVeayさん、そして ウルトラマン フロリダ ファミリー のみなさまへ心から感謝の意を表します。